インデックス投資は、経済の発展とともに資産を増やす堅実な投資法です。
でも、日本では日経平均とTOPIX、アメリカではS&P500、NASDAQ、ダウ平均と、インデックスがたくさんあります。最近では、オルカン(オール・カントリー、全世界各国の株に分散投資)に投資するのもよいとも聞きます。
どれに投資するのがよいか迷ってしまいますよね。
本記事では、日米と全世界のインデックスの過去のパフォーマンスを、いろいろなタイムスケールで比較します。
過去のパフォーマンスが将来もずっと続くわけではないけれど、どのインデックスに投資するかを考えるヒントになればと思います。
本記事では、以下の7種類のインデックスの過去のパフォーマンスを比較します。
インデックス | グラフ上の表示 | 線色 | 国 |
日経平均 | NI225 | 赤と緑のロウソク | 日本 |
TOPIX | TOPIX | オレンジ | 日本 |
S&P500 | SPX | 水色 | 米 |
NASDAQ | NDQ | 黄色 | 米 |
ダウ平均 | DJI | 紺 | 米 |
MSCI ACWI | ACWI | 紫 | オルカン |
MSCI EMERGING | EEM | 緑 | 新興国 |
これら指標の過去の推移を、次のグラフに示します。期間の終わりは、グラフ作成時の2024年3月15日までです。
TOPIXとNASDAQは1980年代後半から、MSCI ACWI(All Country World Index)とEmerging Markets Indexは、2000年代後半からしかデータがありません。
本記事では、日本のインデックスはすべて円ベース、他はすべてドルベースの価格です。(日経平均やTOPIXをドルベースで表示すると、史上最高値の更新はまだなのだろうし、だいぶ様相が違って見えるかもしれませんね。)
本記事のグラフは、すべてTradingViewで作成しました。
ここからは、さまざまなタイムスケールでインデックスをプロットし、長短期でのインデックスの変化を比較します。
縦軸は、起点に取った日付での価格からの変動をパーセントで表示します。
コロナ感染症のパンデミックの直前の2020年1月1日以来のインデックスの推移です。
2010年は、リーマンショックから米国株は回復を始めたころ。日本株はもうすこし低迷を続けていた(アベノミクスは2013年年初から)ころです。このことは「本記事で比較するインデックス」節で見せたグラフだと確認しやすいです。
1990年は、日本のバブルが崩壊したばかりのころです。
オルカンと新興国のインデックスはデータがないのでこのグラフからは省きました。
TOPIXとNASDAQもデータがないので、このグラフからは省いています。
騰落率=該当期間中に株価が何%上昇したか、です。株価が2倍になった場合は+100%なので、騰落率は100%です。
グラフ中の数字を表にまとめます。
こう見るとやはり、NASDAQの成長性がものすごいですね。
2024年年初来 | 2020年以来 | 2010年以来 | 1990年以来 | |
日経平均 | 16.61% | 65.99% | 264.85% | -0.55% |
TOPIX | 12.28% | 58.56% | 196.39% | -2.88% |
S&P500 | 9.14% | 58.64% | 376.51% | 1454.97% |
NASDAQ | 9.37% | 98.06% | 922.85% | 8718.58% |
ダウ平均 | 3.40% | 37.01% | 284.56% | 1394.49% |
MSCI ACWI | 7.83% | 38.04% | 169.21% | – |
MSCI EMERGING | 3.50% | -3.18% | 6.50% | – |
昨今、インデックス投資に関して、S&P500とオルカンどちらに投資すべきかの議論を聞くことがあります。
過去14年のパフォーマンスはS&P500のほうが良かったという結論です。
ただ、いまアメリカが強いあとで、次の一定期間はアメリカ以外がよくなるといった景気のサイクルがある可能性もあるから、過去データを見ているだけでは将来のことを結論することは難しいですね。。。
NASDAQが、大きな下落を3回も経験しながらも、素晴らしいパフォーマンスを示してきたことは、間違いありません。たまたまサイクルがよかったからと考えることもできるかもしれませんが、成長性の高い企業の比重が高いインデックスであるためと考えることもできると思います。
私は、インデックス投資はこれまでS&P500メインで行ってきましたが、本記事を書きながら、すこしNASDAQを混ぜても良いかなと思いました。
改めてグラフ化してみることで、知っていたことを確認できたこともあり、いままで気が付かなかったことがはっきりわかったりもしました。
本ブログでは、「S&P500の過去66年間の年率リターンとパフォーマンス」、「初心者でもだまされずに投資を始めるために:インデックスファンドで賢く投資!」という記事もあります。
ぜひ合わせて読んできた抱けると嬉しいです!