無料ブログからワードプレスに記事を引っ越した際に、Googleインデックスの引継ぎがどうなるか疑問に思っていませんか?
正しくインデックスを引き継ぎながら引っ越しすることが、ままならない造りになっている無料ブログサイトが多いように思います。
本サイトでも、無料版はてなブログからだと、記事を移転してきた際に、Googleのインデックスの引継げるよい設定方法がありませんでした。
そこで、移転元の記事を消去や転送スクリプトに置き換えての引っ越しでの、新旧サイトのGoogleインデックスの推移を観察しました。
本記事では、その推移の様子を、データを見せながら紹介します。
私自身がブログ移転をした際に、データを見ながらの詳しい体験談を読みたいと思ったのですが、ネット検索では全然見つけることができませんでした。
これからブログ移転する方の参考になれば幸いです。
検索エンジンについて詳しいわけでないので、観察結果から一般的な結論を断定することはできません。
でも、ある程度の知見を得ることは可能だと思います。
私が理解した限りの推論も最後に提示したいと思います。
はじめに、検索エンジンのインデックスが正しく引き継がれる2通りの設定方法について簡単にまとめ、次節で無料ブログでそれらが利用できない困った状況をおさらいします。
少なくとも私の経験では、無料版はてなブログと無料版Gooブログでは、2通りのどちらの方法もどちらも使用できないと思います。
ブログ記事の移転方法として、Googleがはっきり推奨しているやり方です。
旧記事を訪れたユーザーを、新サイト内の引っ越し先の記事に自動的に転送します。
301リダイレクトを正しく設定できると、Googleの検索エンジンも引っ越したことを認識してくれるというもの。
これまで積み上げてきた旧ページに関する評価も、引き継がれます。
ただし、”.htaccess”ファイルを編集する必要があり、無料版はてなブログ(無料版Gooブログでも)では設定できませんでした。
301リダイレクトのやり方はGoogleでも、以下などで解説しています。
しかし、301リダイレクトができない場合については、どうすればよいかのヒントは、結構探し回っても私には見つけられませんでした。
301リダイレクト をすると、旧サイトに来た訪問者を、新サイトに転送し、新サイトで読んでもらうことになります。
そうでなくて、旧サイトに同じ記事を残しておいて旧サイトに居ながら読んでもらうけれど、そうして読まれたことに関する評価は、新サイトの方に付けてもらうようにしたい。
そういう風に検索エンジンに伝える方法が、Canonicalタグを設定する方法です。
ここではCanonicalタグの設定方法は紹介しません(興味があったら、他サイトで探してください)が、無料版はてなブログでも、無料版Gooブログでも、Canonicalタグを設定することはできません。(2021年4月現在で)
本節では、前節で紹介した2つの方法が利用できない無料ブログからの転出の際に直面する問題点と、その状況下で可能な選択肢を考えます。
旧ブログと新ブログに同じ内容のページがある場合、インターネット上に重複するページが存在することになります。
Canonicalタグが正しく設定されていない限り、新ブログの該当ページは、不正コピーの疑いをかけられ、ペナルティを受けます。
検索結果に表示してもらえなくなるのです。
ペナルティを受けると、該当ページだけでなく、サイト全体が検索結果に表示してもらえなくなるか、大幅に順位が下がるようです。
私も、今回とは別のブログ引っ越しで、記事引っ越し後に旧サイト側の記事を消し忘れたことがあり、サイト全体がまったく検索にかからなくなったことがあります。
ただ、そうした事態になったとしても、重複を修正すれば、あまり長い期間を待たずにペナルティは解除されました。(私の場合、修正後1~2週間で再び検索結果に表示されるようになりました)。
前節で述べた検索エンジンに引っ越したことを伝える正しい方法は、無料ブログからの引っ越しでは利用できない場合が多いと思います。
本サイトは2020年10月に、無料版はてなブログから転出しましたが、どちらも利用できませんでした。
こうした場合の次善の策をネットで調べると、3通りの意見に分かれるように見受けました。
それぞれの長短を簡単に考えてみましょう。
これなら、重複コンテンツは避けることができます。
問題は、旧サイトに残した記事も、自分にとっては1篇1篇が渾身の文章なことです。
書き直してもっとよい記事にする、などということが簡単にできるとも思えません。
それだからこそ、引っ越そうと思っているわけですから。
大切なコンテンツを旧サイトに残して来ることになる上、これらコンテンツへの訪問者の多くが、新サイトに来てくれない可能性が高いのも、残念な選択肢です。
さっさと引っ越してしまって、すべてをスッパリ新サイトだけにする潔い選択肢です。
旧サイトが閉鎖されたことを検索エンジンが認識してくれるのに時間がかかりますが、それを過ぎると、新サイトが正当に評価されるようになります。
過渡期の間に、旧サイトへのトラフィックを新サイトへ振り向けられないのが欠点です。
その期間は、アクセスが増えないのを耐えながら新サイトの運営を続ける形になるのだと思います。
だいたいどのくらいの期間がかかるのかも、はっきり書いているサイトがなかったです。
(確信はないですが、ドメインパワーの関連を思うと、半年くらいで検索に架かるようになるのかなと予想したりしてます)。
旧ブログの記事の内容を、新サイトの該当記事への転送スクリプトに置き換えておくと、検索結果から旧サイトに来たユーザーは新サイトに転送されます。
旧サイトが検索結果の上位にある間は、この経路で新サイトへの流入が期待できるのが、この方法の長所です。
本サイトの場合、移転先が新規サイトのため、当初は旧サイトからのトラフィック以外にはほとんど訪問者が来ませんでした。
この方法で移転したことは、ブログ継続のモチベーション維持にとても頼りになりました。
ただ、この方法で確かに無事に移転できるという確信がありませんでした。
Googleボットは賢いから、転送スクリプトを理解してくれ、最終的にはインデックスを引き継いでくれるはず、と説明されているブログやQ&Aをネット上で見かけました。
けれども、そのインデックスの引継ぎにかかる期間は、明示されているのを見ませんでしたし、実際にこの方法でうまくインデックスが引き継がれたという報告や体験談も見かけませんでした。
本記事を書いているきっかけでもあります。
はてなブログでの転送スクリプトの設置の仕方は、次の記事にまとめてありますので、参考にしてください。
後ほど詳述する通り、旧サイトの記事を下書きに戻す・Googleサーチコンソールから削除申請(表向きには消去と同じ効果=選択肢2)と、転送スクリプトを設置する(選択肢3)を行ったり来たりしながら移転しました。
最終的には、大部分の記事を下書きに戻し、主だった記事だけ転送スクリプトを残す形で、移転を完了しました。
次節以降で、本サイトと移転元のサイトのGoogleサーチ・コンソールの時系列グラフを示しながら、2つのサイト間での検索結果の推移を議論します。
そのときに留意しながら見てほしい注意点が3つあります。
新規に獲得したドメインは、検索エンジンの評価が非常に低いところから始まるそうです。
そして、時間とともにユーザーに役立った実績を蓄積することで、評価が高まるように、Google検索などは作ってあるのだそうです。
こうしたドメインとして(つまりサイト全体として)の強さのことを「ドメインパワー」と言います。
新規に開設したサイトは、したがって、良い記事を書いてもなかなか検索エンジンの上位に載せてもらえないのが続くことになります。
多くのブログ等で、数カ月~半年はそうした状態が続くと書いてあります。
次節以降のデータでも、本サイトの開設から3か月ほどはほとんどGoogle検索からの訪問者流入が得られていなかったのが、わかります。
本サイトが記事を引っ越した2020年10月から2~3か月の間、Googleではテクニカル・アップデートが行われていました。
その間、Googleサーチ・コンソールでは、ブログの新記事をインデックスに登録する機能はOffにされていて利用できなかったし、Googleクローラーの巡回頻度も普段と比べると減っていました。
だから、記事引っ越しがGoogle検索に反映されるのに、通常以上に時間がかかった可能性はあります。
記事の転送スクリプトが本当にGoogleに認識されるか確信がなかった中で、コンテンツ重複のペナルティが怖くなったりしました。
旧サイトの記事を転送スクリプトに置き換えたあとしばらく待っても新サイトが検索にかからず、転送スクリプトを下書きに戻し、Googleサーチ・コンソールから削除申請を出した途端に新サイトが検索にかかったりもしました。
だから、以下のデータは、ずっと同じ設定の下で観測したデータではないということは、ご了解ください。
ここからは、サイト移転後のGoogle検索結果の時間変化を、Googleサーチ・コンソールの図を見ながら検証していきます。
まず本節では、新旧サイト全体の観察結果を概説します。
新旧サイトの開設時期と、記事移転の日取りは以下の通り。
旧サイトの記事ページは、転送スクリプトを設置したり、記事を下書きに戻したりの行ったり来たりをしてしまいました。
その時系列は以下の通り。
最終的には、12月上旬に大部分のページを下書き(Googleボットから見ると消去されたと同じに見えるはず)に戻し、2月初めに2記事だけ転送スクリプトを復活させた形で移転したことになります。
次に、移転先と移転元のサイト全体のGoogleサーチ・コンソール画面のキャプチャを載せます。
【移転元】旧ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
【移転先】本ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
移転先が新規サイトなためドメインパワーが弱小である影響も入った結果ですが、一日に100クリック以内だった本サイトでは、半年くらいでGoogleの検索エンジンがサイト移転を認識してくれたのだと思います。
なお、2021年2月に移転元サイトの主だった記事に転送スクリプトを復活させて以降の振る舞いは、Googleが確かに転送スクリプトを理解し、一定期間が過ぎるとインデックスを新サイトに振り向けることがわかります。
次の節では、個別の記事のインデックスの推移を議論します。
本節で全体像を理解した上で、読み進めていただくと、理解が深まると思います。
前節で新旧サイトのGoogle検索パフォーマンスの推移を議論しました。
本節では、4つの記事の引っ越しの様子を議論します。
そうすることで、インデックスが引き継がれる様子についてより良い洞察が得られると思います。
移転前の旧サイトでは、Google検索から1日に1~2回の流入があった検索ワード。
記事公開から移転までの日数が浅く、人気もあまり高くなかったためか、移転後すぐに、新サイトの記事が検索にかかるようになりました。
【移転元】旧ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
【移転先】本ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
移転前の旧サイトでは、Google検索から多い日には3回ほどの流入があった検索ワード。
記事公開から2か月ほどの移転だったが、あまり人気が高い記事でなかったためか、11月中旬にサーチ・コンソールから旧ページの削除リクエストした途端に、新サイトの記事が検索にかかるようになりました。
【移転元】旧ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
【移転先】本ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
移転前の旧サイトでは、多い日にはGoogle検索から5~10回の流入があった検索ワード。
「記事2」と同じく、記事公開から2か月ほどの移転だったが、人気があった記事だったためか、11月中旬~12月上旬にサーチ・コンソールで「一時的に削除」した際も、その後下書きに戻した後でも、インデックスは新サイトに移らず。
12月中にこの記事だけ、旧サイトの転送スクリプトを復活したのですが、そのタイミングから、旧サイトが再び検索にかかるようになった様子がわかります。
最終的に、4月上旬になってやっと、新サイトにインデックスが移りました。
【移転元】旧ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
【移転先】本ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
移転前の旧サイトでは、毎日Google検索から50回程度またはそれ以上の流入があった検索ワード。
記事公開から1年と、本サイトの中では最古参の記事でもありました。
旧ページを11月中旬~12月上旬にサーチ・コンソールで「一時的に削除」した際も、その後下書きに戻した後でも、インデックスは新サイトに移らず。
2月初旬、旧サイトの転送スクリプトを復活したのですが、その時点では旧サイトの検索パフォーマンスは落ちてしまっていました。
その後もしばらく新サイトの検索パフォーマンスは上がらず、4月上旬になってやっと、新サイトにインデックスが移りました。
【移転元】旧ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
【移転先】本ブログのGoogleサーチ・コンソールのグラフ
無料はてなブログをはじめ、無料ブログでは301リダイレクトやCanonicalタグの設定ができない場合が多いです。
こうした無料ブログからの引っ越しでは、正しくGoogle検索の引継ぎができないのが悩みどころ。
本記事では、旧サイトから新サイトへ記事をの引っ越した際に、移転元の記事ページを、転送スクリプトを設置する/下書きに戻すの設定に変更し、その後の新旧サイトのGoogle検索でのパフォーマンスを検証しました。
移転の際の記事の取り扱いに、一貫性を書いたため、すこしわかりにくいデータになってしまいました。
それでも、以下のことは結論できると思います。
無料版はてなブログから引っ越して、半年たった感想は、ワードプレスは楽しいです。
自分の好きなようにサイトをデザインできるのが魅力なのですが、なにより自分がサイトを作っているという実感がすごく湧きます。
ワードプレスのサイトを自分で管理するなんて、難しそうと迷っておられたら...。
ワードプレスは、あまり専門知識なく運営できるように作られているみたいです。
私もいまのところそうですが、コードを直接編集するとか一切なしで、プラグインの設定を変更するだけでなんとか運営出来てきています。プラグインの設定をいじるのは、難易度は低いです。
パソコンがとても苦手な人でない限り、わからないことを検索して調べたりしながらで、何とか運営できると思います。
サイトのデザインとかを気にせず記事だけを書き始められたという意味ではてなブログには感謝しています。
ただ、ブログを書くことに慣れた今となっては、自分が選んだのでない広告が貼られたりするのも、自分の自由にデザインできなかったり、自由に広告が貼れなかったりという無料ブログの欠点から解放されたのは、とてもうれしいです。
ワードプレスを始めるのなら、本サイトでも使っているConoha Wingサーバーがお勧めです‼
Conoha Wingのおすすめの理由は以下です。
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本記事で見たように、時間はかかるけれどGoogleは転送スクリプトを理解し、最終的にはインデックスが新サイトに移ります。
インデックスが移るまでの間、旧サイト内の記事へのアクセスを、移転後の記事ページに転送することで、過渡期の間にアクセスを失うことを避けることができます。
そのための転送スクリプトを紹介した記事が次の記事です。
やさしく、そして使い方を詳し目に書いたので、ぜひ参考にしてください。
本記事では、以下の画像を利用させていただきました: