国際投資のパイオニアであった著名投資家ジョン・テンプルトン。
徹底した調査に基づくバリュー投資家だったテンプルトンは、他の投資家たちが米国内にしか投資しなかった1950~60年代に、高度成長期の日本に投資して財を築いた投資家でもあります。
「テンプルトン卿の流儀」は、ジョン・テンプルトンの投資手法を、彼が時代ごとに行ったいくつかの大取引を中心に解説した伝記的な投資指南書です。
本記事では、「テンプルトン卿の流儀」をレビューします。
どんな方向性の投資本で、読み心地がどんな感じか、イメージがつかめるように書きました。
記事後半では、章ごとの内容を簡単に要約もしてみます。
必ずしも章の内容を直接的に示す章タイトルになっていない本なので、内容のイメージを持ってから購入したい方の参考になれば幸いです。
ジョン・テンプルトンとはどんな人?
ジョン・テンプルトンは、バリュー投資家です。
国際投資の草分けとして、1930年代終わりごろから2008年に亡くなるまで活躍した著名投資家です。
著名なバリュー投資家=バーゲンハンター
強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えてゆく。
ジョン・M・テンプルトン 「テンプルトン卿の流儀」まえがき
悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時である。
この一文は、ジョン・テンプルトンの投資哲学を明確に打ち出した一文として有名なものです。
テンプルトンは、著名なバリュー投資家です。
投資対象を徹底的に調査し、実体的な価値よりもはるかに安く買えない限り買わない投資方針は、本書のなかで繰り返し記述があります。
バーゲンハンターぶりは投資の領域にとどまらなかったらしく、家具や自動車の買い物でも掘り出し物でないと買いたがらなかったという記述も出てきます。
テンプルトンが生きた時代
ジョン・テンプルトンは、1912年生まれ、2008年没。
リーマンショックの直前に亡くなった、結構最近まで活躍していた投資家です。
「テンプルトン卿の流儀」(以下、「本書」と呼びます)によれば、2000年代のITバブル時には大きな取引をしていたとのことです。
サブプライムローン破綻直前の不動産バブルにも警鐘を鳴らしていたとのことですから、95歳で亡くなる直前まで活躍を続けていたことがうかがえます。
比較のために同じバリュー投資家のベンジャミン・グレアムやウォーレン・バフェットの生没年と比べると、
- ベンジャミン・グレアム 1894-1976
- ウォーレン・バフェット 1930-
ウォーレン・バフェットは「投資の神様」と呼ばれる著名投資家で、同時に企業経営者です。
1930年生まれのウォーレン・バフェットも今年90歳ですが、まだまだ現役の経営者として手腕をふるい続けています。
ベンジャミン・グレアムは、バリュー投資の創始者的な存在で、バフェットの師としても知られる人です。
グレアムの書いた「賢明なる投資家」は、バリュー投資のバイブルとして読み継がれており、本ブログでもレビューしました。
テンプルトンは、生誕年がベンジャミン・グレアムとウォーレン・バフェットの中間です。
国際投資家
ジョン・テンプルトンは、国際投資のパイオニアとして高く評価される投資家です。
1980年代に平均年率29%という驚異のリターンを達成した伝説のファンドマネージャー、ピーター・リンチも、著書の中でテンプルトンを以下のように紹介しています。(リンチ著「株で勝つ」も、バリュー投資についての名著です。本ブログでもレビューしました。)
なかでも最高のファンドマネージャーはジョン・テンプルトンであろう。彼は国際投資を最初に手がけたパイオニアである。
ピーターリンチ「株で勝つ」より
誰もが米国内に投資対象を限っていた1950~60年代に、いち早く海外―日本市場―に投資を始め大きな成功を収めたことが、大きく評価されている投資家です。
当時は、海外に投資するということがそれだけ、革新的なことだったようです。
しかも、1980年代に多くの投資家が日本企業に目を向けたころにはすでに、資金をほとんどを日本から引き揚げ、次の投資先に回していたというのも、バーゲンハンターとしての徹底ぶりがうかがい知れます。
その後も、米国内はもちろん、1990年代の韓国、2000年代の中国への投資で大きな成功を収めた人です。
「テンプルトン卿の流儀」の構成と読み応え
本書の著者は、自らも機関投資家であるジョン・テンプルトンの大姪夫婦です。
テンプルトンの人物や生涯を交えながら、彼が生涯の中で手掛けたいくつかの画期的な投資活動を紹介・解説する本です。
親族が語り部となった伝記的な構成が読みやすい
本書の著者ローレン・C・テンプルトンは、ジョン・テンプルトンの兄の孫娘にあたります。
文中では、ジョン・テンプルトンのことを「叔父さん」と親しみを持って記述しています。
ジョン・テンプルトンの生い立ちや人となりが、親類の筆だからこそ、素顔が垣間見える形で紹介されます。
はじめのうち、伝記みたいな感じで読み始めるうちに、親しみがわいたころにいつのまにか、投資の解説に入っている感じで、大変読みやすい本です。
投資のプロでもある著者による投資手法の丁寧な解説と、金融・経済の講義
著者は、テンプルトンの親族であるのと同時に、自身が投資運営会社の創始者兼会長も務めるプロの投資家です。
本書の多くの章では、テンプルトンが行った個別の投資を紹介し解説する形になっています。
扱われる個別の投資案件は、以下です。
- 2次大戦時のアメリカの景気回復のなかでの割安株投資
- 高度経済成長の日本への投資
- 70年代の米株式不況から強気相場への転換
- 2000年ごろのアメリカITバブルでの空売り
- アジア通貨危機時の韓国への投資
- 米ITバブル期の債権投資
- 1990年代からの中国への投資
当時の経済の状況や、投資手法の優れているところなどを、図や数字を交えながら、やさしく読みやすい形で解説してくれるのは、本書の大きな魅力です。
具体例を読む中でテンプルトンの投資哲学を学ぶことができる形式
前節で述べた通り、個別の具体例を詳しく読み進める形になっています。
そうする中でテンプルトンのバリュー投資の哲学が浮かび上がってくる形の文章になっています。
具体例なしでの抽象的、観念的な説明がほとんどないため、とてもわかりやすく、読みやすい構成です。
テンプルトンの徹底的なバーゲンハンターぶりが良く伝わってきます。
厳しく強靭なバーゲンハンターだったはずのテンプルトンの投資手法が、柔らかで親しみやすいテキストで学べるのは、作者の人柄と親類という立場があってこそのことと思います。
感想
他の投資家と違ったことをしなさい、人が売っているときに買い、人が貪欲に買っているときに売りなさいというのは、他のバリュー投資の教科書にも出てきました。
私は、こうした本を読むたびに納得しながらも、実践することが難しいことを思いながら途方に暮れてます。
しっかり調査してから投資しなさい、ということも何度も書いてあり、やはりバリュー投資の重要ポイントなのだなと思って読みました。
その意味で、とても説得力のあるバリュー投資の指南書になっていると思います。
国際投資については情報が少ない途上国こそ、よい株が放置されていてミスプライシングが起きやすいということ、そして情報が取りにくい悪条件は他の投資家も同じだから自分が努力して抜きんでることは可能であるという主張も説得力があります。
が、私のようなシロウト投資家には、これはハードルが高いなぁと思って読んでました。
けれども、韓国や中国への投資では、テンプルトンも投資信託を選んで投資していたとのこと。
そして、本書の「あとがき」でも、専業投資家でない限りは、投資信託に投資するのがよいと勧めていました。
そして、投資信託もリターンで選ぶのでなく、投資スタイルやファンドマネージャーを調査して投資しなさいということ、なるほどと思いました。
「あとがき」には、8つの投資信託運営会社のリストも載っています。
問題は、日本の証券会社が扱っているファンドは限られていること。
そして私がこれまで、投資信託はインデックス・ファンドだけで十分、高額な信託報酬を支払う価値はない、といった金融リテラシー本ばかり読んできたので、探し方・選び方がよくわからないこと。
いまSBI証券の扱いを確認してみましたが、フランクリン・テンプルトン・インヴェストメンツの投資信託がいくつか扱われている以外、他の7社は扱いはないようでした。
フランクリン・テンプルトンは、ジョン・テンプルトンの運営していた テンプルトン、ガルブレイス&ハスバーガー(Templeton, Galbraith & Hansberger Ltd)を合併した投資信託会社だそうです。
フランクリン・テンプルトンは日本支社があるみたいですが、日本で扱われている投資信託は、2020年に傘下に入ったレッグ・メイソン投資会社のものがほとんどのようです。
オリジナルなフランクリン・テンプルトンの投資信託で株式投資のものは、以下の1本だけなのでないかと思います。
- 三菱UFJ国際-テンプルトン新興国小型株ファンド (愛称:ライジング・フォース)
まずは、信託報酬2%(‼)ということに泡を食ってしまっているところです。
人に預けて運用してもらうというのも、やはり大変な努力を伴うのですね。
「テンプルトン卿の流儀」の要約メモ
本節では、「テンプルトン卿の流儀」を章ごとに要約します。
内容が濃い本なので、本来このような短い文章に要約できるものではないところで、どちらかというと、私自身が理解を深めるために要約してみているものです。
また、読みながら書いたメモをもとにまとめるので、個人的に印象に残った部分が強調された主観的な要約ということになります。
章タイトル(太字で示します)が必ずしも具体的でないので、隣にカッコつきで章の内容を短く書きます。
もし、どんな内容が扱われているかをイメージをつかむ役に立ててくださる方がいれば、うれしく思います。
まえがき (ジョン・テンプルトン自身によるまえがき)
テンプルトンが生涯にわたってバーゲン株を世界に求めてきたこと、世界に分散したポートフォリオはボラティリティが低くリターンが大きい。
悲観の極みで投資することが成功の秘訣である。
「強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えてゆく。悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時である。」
もちろん、本書を読むことで、テンプルトン自身が悲観の極みを見出すために生涯用いてきた手法を勉強できることも、述べている。
第1章バーゲンハンターの誕生 (ジョン・テンプルトンの人柄、生涯)
第1章では、テンプルトンの生涯と、そこから学ぶべき教訓が紹介されます。
とくに子供~青年時代の教育や経験が、投資家としての成功に役立ったこと。
家具を買うときなどでも根っからの掘り出し物ハンターである性向、学生時代にポーカーの名手だったこと、青年時代に世界一周旅行をした経験が、国際バリュー投資家としての成功に導いた。
第2章 悲観の極みの中で最初の取引 (第2次大戦中のテンプルトン初めての投資)
企業価値と株価は違う。
PSR、PER、PBRを同業種と比べ、(不)人気の理由を理解すること。
バーゲンハンターは、悪材料に過剰反応して下がり過ぎた株を買う。
不人気なものを買うには独立心と自分の判断への信頼が必要。
銘柄研究はしっかり完璧にすること。
現在に反応するのでなく、将来を見ること。
P54からは、ジョン・テンプルトンの初めての投資に関する解説があります。
1939年、第2世界大戦勃発により急落した株のなかでも、1ドル以下の低迷株ばかりを1万ドル分購入した。
戦争に伴う需要拡大を予測していたからの投資で、数年で4倍になった大成果。
バーゲンハンターにとって、ボラティリティ(値動きの幅)は友。見通しが悪いほどムードが一転した時のリターンは大きくなる。
第3章 グローバル投資の非常識な常識 (国際投資の一般論)
国際投資は、一層よいバーゲン株が見つかるため、優位性がある。
単一の市場は何年もアンダーパフォームすることあり。
バーゲンハンターは、数年間の期間アンダーパフォームする覚悟を持つべき。
1国に対する見解は、マクロ経済学的にでなく、個別企業の評価のまとめからボトムアップに判断する。
(感想:すくなくともテンプルトンは高度成長期の日本への投資では、このように対象国の景気を判断していたのでしょう。もっと晩年の韓国や中国への投資では、自分で一社一社選ぶのでなく、地域に特化した投資信託に投資したとのこと。本書でも、テンプルトンの中韓への投資についての解説では、マクロ的な議論が多かったです。)
新興国のように情報が少ないのは、他の投資家も同じ条件なので、かえってチャンスである。
バーゲンハンターは調査に多大の労力をかけるべし。
PERが最重要な指標。
極端なミスプライシングを探せ。
為替リスクは、債務超過国でリスク高い。
第4章 日出ずる国に最初に注目 (日本の高度経済成長期への投資)
テンプルトンは、誰もが米国外に投資することはばかげていると考えていた1950~60年代に、日本に投資し大成功を収めました。
そして、1980年代に多くの投資家が注目したころにはすでに、ほとんどの資金を日本から引き揚げていました。
第4章では、1950年代からの日本の高度経済成長期から、バブル崩壊までが解説されます。
株価変動が大きく、情報が少ないのは、むしろチャンスである。
世間の偏見に惑わされず、不人気な市場に投資する。
当時日本は、粗悪品を製造するばかりだと勘違いされていたためカントリー・ディスカウントがあった。
不人気商品に投資する投資家は、忍耐が大切。数年間待たされることもある。
マクロ経済でなく個別株の調査から出発し、価値より著しく安く買うこと。
成長期待から値上がっていたら見送り、バーゲン銘柄をよく比較すること。
第5章 株式の死と強気相場の誕生? (アメリカの1970年代の株式不況から80年代の好況へ)
他に買い手がいなくなっていた1970年代のアメリカ株式不況は、実は、株を割安に仕込むチャンスだった。
古い投資家の抑制的な行動は、バブルの中では正しい。経験が少ない投資家はそれを見て用心すべきである。
(感想:2020年にバフェットがNVIDIAなどを買わずに、現金を残していたのは、バブルになりつつあったとの判断なのかなと思いながら読みました。)
PERだけでなく、割安を判断する基準を複数持つべし。
1つの基準で見つからない割安が他の基準で見つかるし、複数の基準で割安と判断できるなら、確信が強まる。
PBRは簿価で計算しているが、取替価値(現在の価値)を分母にした量を考えるべきである。
競合他社を調べることで、調査対象企業について多くのことが分かる。
多くの人はバーゲンを恐れる。
多数派に逆らいバリュー投資するには、定性的でなく定量的な推論が必要。
第6章 バブルで空売りするには及ばない (ITバブルでの空売り)
人々はいつも新しい業界を過大評価し、ハイテクバブルでは「新時代」が宣言される。
ハイテク熱狂の中で、詐欺(まがい)に騙される人も多くいる。
ITバブル期には、アイデアだけでIPOされた株もあった。
熱狂が消えるには、数カ月~数年かかる。
テンプルトンは、ITバブル崩壊時に空売りを仕掛け、大きな利益を得た。
ただし、空売りでは損害が青天井であるためリスクが大きい。
損切や利確レベルを決め、貪欲をよく制御しながら入るべき。
第7章 危機はチャンス (ネガティブサプライズ下の景気動向についての一般的議論)
ネガティブサプライズは、政治的事件であれ経済的事件であれ、買いのチャンスであり得る。
こうした下落の多くは、10~20%の下げ幅が多い。
マスコミは恐怖をあおる傾向が強いため、うのみにしないこと。
小さい危機のたびに1929年の大恐慌のようになると説きたがる。
むしろ、マスコミの悪影響による値下がりを利用し、バランスシートが良い株を買うべし。
危機は最大のチャンスだが、今回の危機は過去の危機と違って回復しないというパニックの声がいつも強まる。
たいていそういう声は間違いで、落ち着いて投資すべき時なのである。
第8章 歴史的余韻 (1990年代アジア通貨危機下の韓国への投資)
第8章では、アジア金融危機下の韓国に投資して大成果を収めたテンプルトンの手法が解説されます。
1970年代から高成長だったところで危機になった韓国は、よいバーゲンとなった。
テンプルトン・ファンドは、この前後に64%下落した投資信託マシューズ・コリア・ファンドに投資した。
平凡な投資家と偉大な投資家の違いは、他人が欲しがらないものを買う意欲にある。
投資信託も、過去のリターンを見て買うのでなく、投資スタンスやマネージャーを調査して買うべき。
優秀なファンドが市場の低迷のために売られていたら、買い場だ。
日本でも韓国でも、短期的な景気低迷時に逃げ出した多くの投資家は、長期的な経済力が明瞭になるたびに戻ってきた。
バーゲンハンターは、長期的視野を持ち、悲観の極みで買う。
一時的な難局にぶつかっている新興国で同様のパターンを探せ。
第9章 債権が退屈でなくなる時 (ITバブル時には、債権が優れた投資対象になった)
金利と債権価格は逆に動く。
3つの重要な数字―リスクフリー金利、期待インフレ、クレジットスプレッド―によって債券価格は決まる。
(感想:第9章では債権の仕組みをとてもわかりやすく解説しており、大変勉強になりました。)
ITバブル崩壊後、景気を下支えするためにグリーンスパン・プットと呼ばれた低金利政策が行われた。
それにより、債券価格は上昇した。
テンプルトンは、こうした政策を正確に予想して取引していた。
(感想:日本、韓国への投資でも、株式市場を世界に開く法制度改正を予想しながら投資していたということです。こうした鋭い先見の明は、どのように身に着けるのでしょうね...!?)
第10章 眠れる龍の目覚め (1990年代からの中国への投資)
テンプルトンは、日本、韓国につづき、中国への投資で成功をおさめた。
それぞれ第2次大戦、朝鮮戦争の焦土から復興した日本と韓国に似て、大躍進運動と文化大革命で荒廃した後、中国は復興した。
香港返還により世界的金融センターを得た中国の興隆を確信したテンプルトンの先見性。
(感想:第10章では、毛沢東の大躍進運動と文化大革命という政治運動の非人道的側面と国家経済への破壊的な影響の記述に4ページを割いており、興味深く読みました。)
10年後のPERを予想しながら投資せよ。
他人と異なる投資をし、他人が絶望して売るときに買い、他人が貪欲に買うときに売ることが、卓越した投資成績を上げる方法である。
おわりに
バーゲンハンターとして成功するには、専業として取り組むことが必要。
テンプルトンと同様の手法を用いる8つのファンドのリストが掲載されている。
まとめ
「テンプルトン卿の流儀」は、偉大なバリュー投資家にして国際投資家であったジョン・テンプルトンの個別の投資を紹介し、当時の経済状況や政治的背景を含めて解説する本です。
ジョン・テンプルトンは、1930年代終わりから2000年代まで活躍したバリュー投資家で、国際投資のパイオニアでした。
本記事では、ジョン・テンプルトンについて紹介し、「テンプルトン卿の流儀」をレビューしました。
- テンプルトンの大姪が書いた本なので、テンプルトンの投資手法をよく解説しているだけでなく、その人となりも伝わってくる本になっている。
- 伝記的な構成を取っていることで、大変読みやすい文章になっている。
- テンプルトンの個別の投資案件を紹介・解説する形になっているので、具体例が多くわかりやすい。
- 具体例を読む中からテンプルトンの投資哲学が浮かび上がってくる文章に作られているので、高度な内容がわかりやすく読みやすい。
バリュー投資、国際投資について、高度な手法・知識をわかりやすく解説している、読みやすい本です。
バリュー投資の名著4冊をまとめて比較紹介した記事
「テンプルトン卿の流儀」を含め、バリュー投資の名著と名高い指南書4冊を、比較紹介した記事を書きました。
あわせて参考にしていただければ幸いです。
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